「……今日も、着てたんだ……」
洗濯カゴの中でくしゃっと丸められたTシャツ。
兄の、グレーの部屋着。
いつもリビングでゲームしてるときに着てるやつ。
私の目の前に、それがある。
手を伸ばすのは、もう二度目。
一度やってしまったことは、もう……止められない。
持ち上げると、くしゃくしゃになった布から、
ほんのり湿った、汗の匂いが立ち上がってきた。
洗ってない生地の、独特な体臭。
どこか甘くて、ちょっとだけ酸っぱくて、
でも、不思議と……嫌じゃない。
「……っ、あ……」
制服のスカートを揺らして、自分の部屋に戻る。
Tシャツを両手で抱えて、ベッドの上に寝転んだ。
部屋のドアに鍵をかける手が、わずかに震えていた。
──バレたら、どうしよう。
でも、やめられない。
昨日、あの匂いで“濡れた”のを……体が覚えてる。
Tシャツを顔に押し当てた。
途端に、脳がジンと痺れたみたいに、目の奥が熱くなる。
兄の……体温の残り香が、鼻の奥を刺激して、
喉が鳴るくらい、息を飲んだ。
「あ……ん……」
声が、漏れた。
制服の下で、タイツの内側がじっとりしていくのがわかる。
脚をこすり合わせると、そこが熱くなって、
余計に“あの匂い”が快感に結びついていく。
まるで、Tシャツに抱きしめられてるみたいで──
私は、制服の前を開けて、肌に直接押し当てた。
「……お兄ちゃんの……匂い……」
胸がキュッと締めつけられて、
鼻に突き刺さる残り香に、
膣の奥がビクビク震えてるのがわかる。
タイツを脱がずに、指先だけを中に忍ばせて、
パンティの奥を、そっとなぞった。
「んっ……」
そこは、すでに濡れていた。
兄のTシャツの匂いで、私は……
触れなくても、濡れてしまってる。
くちゅ……くちゅ……と、指をゆっくり滑らせる。
そのたびに、Tシャツに顔を埋めて、匂いを吸い込む。
「はぁっ……はぁ……っ……おにい、ちゃん……」
もう、頭がぼーっとしてる。
目を閉じると、兄の腕に包まれてる妄想が浮かんでくる。
ずっと、私に気づかないままでいい。
このまま、何も知らずにいて。
私はここで、こっそり、匂いで……イッてるから。
「ん……っ、いく、いっちゃう……っ、あ……ああっ……!」
全身が、ビクンッと跳ねた。
足が突っ張って、腰が勝手に浮いて、
Tシャツに顔を押しつけたまま、
私は、誰にも知られずに、絶頂した。
──兄の匂いで、
私は今日も、ひとり、秘密を重ねていく。
もう……やめられない。
これがバレたら、壊れる。
でも、
この匂いが、私をいちばん“女”にするの。
そんな自分に気づいてる私は、
明日もきっと、洗濯カゴを覗いてしまう。
──今度はお兄ちゃんのパンツを、
嗅いじゃおうかな、、、。