あの夜は、一人でアパートに帰る途中だった。少し遅くなったけど、いつも通る道だから、まさかそんなことが起きるなんて、思ってもみなかった。
突然、後ろから口を塞がれて、体に強い衝撃が走った。息ができない。そのまま、力ずくで脇の暗い路地裏に引きずり込まれた。
「やめて…!」
声を出そうとしたけど、喉がひきつって、何も音が出ない。彼の体が、私の上に覆いかぶさってきて、抵抗する間もなく、服を剥がされていく。冷たい風が肌に触れて、体が震えた。
怖くて、怖くて、頭の中が真っ白になった。手足をバタつかせても、彼の力はあまりにも強くて、全く動かせない。ただ、彼の重みに押しつぶされそうになりながら、息をすることさえ難しかった。
そして、彼が私の中に無理やり入ってきた。
「痛いっ…!」
今まで感じたことのない、突き破られるような激しい痛みに、体がびくっと跳ねた。涙がとめどなく溢れて、視界が滲む。早く終わってほしい。ただそれだけを願った。
痛みと恐怖で、全身が硬直してた。早く終わってほしい、この悪夢から覚めたいって、そればかり考えてた。でも、彼の体が、私の中で乱暴に動き始めた時、体の奥に、信じられない感覚が走ったんだ。
「ん…?」
痛いはずなのに。嫌で、怖くて、泣きそうになっているはずなのに。彼の乱暴な動きが、私の体の、ある場所を、ピンポイントで刺激しているのが分かった。
彼の腰が動くたびに、おまんこの奥が、ずんずんと突き上げられるような、でも、どこか痺れるような、妙な感触。最初は嫌悪感しかなかったのに、その刺激が繰り返されるうちに、体から、今まで感じたことのない、熱いものが湧き上がってくるのを感じたんだ。
「なんで…?」
頭では、「こんなの、嫌だ、やめてほしい」って強く思ってるのに、私の体は、彼の動きに合わせて、勝手に反応してしまう。体が熱くなって、呼吸が乱れる。彼の汗の匂いと、私の嫌悪感が混じり合って、吐きそうになるのに、一方で、体の奥は、どんどん熱くなっていく。
そして、彼がさらに奥まで突き上げてきた時、「びくん!」と体が大きく震え上がった。それは、紛れもなく、快感だった。
「いやああああ…っ!」
声にならない叫びが喉の奥で詰まる。レイプされてるのに、なんで私、感じてるの? その事実が、恐怖と同じくらい、私を打ちのめした。自分自身が、信じられなかった。
彼が私の中から抜けて、そのまま立ち去った後も、私はしばらくその場から動けなかった。冷たい地面に横たわったまま、恐怖と、訳の分からない感覚に震えていた。
「どうして…どうしてあんな時に、感じちゃったんだろう…」
その考えが、頭の中をぐるぐる巡る。体が汚された、という感覚以上に、自分自身の体が、望まない行為で快感を得てしまったという事実が、私を深く傷つけた。これは、誰にも言えない。言っても、きっと誰も信じてくれない。汚いって思われる。私が悪いって思われるかもしれない。
痛みと、恐怖と、そして、自分自身への嫌悪感が、私を支配した。夜空を見上げても、何一つ光が見えなかった。この日から、私の心と体には、癒えることのない深い傷が残ったんだ。あの時の「感じてしまった」という記憶が、私をずっと苦しめ続ける。