私は、誰にも言えない癖がある。
「オナニーをすると、たまに気絶する」。
たぶん、変態だと思う。でも、やめられない。
最初は普通だった。ただクリトリスを指で擦って、あっという間にイッて、それで満足していた。
でも、ある日を境に、“自分でも制御できない快感”を覚えるようになった。
きっかけは、たまたま生理が終わった翌日。
下着を脱いで、いつものようにベッドの上に仰向けになった。
スマホでエロ動画を再生しながら、右手をパンツの中に滑り込ませる。
クリトリスは、もう濡れていた。
指先をそっと当てると、ビクンと体が跳ねる。
普段よりも感度が上がっていた。
「あ、やばい……今日、いつもより感じる」
自分で声が漏れた。
動画の男優が女の子を激しく責めているのを見ながら、自分の指を早く動かす。
音が漏れないように口を噛むけど、我慢できなくて、
「ん……あ、やば……っ、きもち、いい……」
ベッドのスプリングが軋む音と、指でクリを擦るくちゅくちゅした音だけが部屋に響く。
頭の中が真っ白になる。
片手で乳首もいじる。乳首も、異常なくらい硬くなっていた。
私は、もう自分の身体の一部じゃないみたいに、
「ただ、快感の波だけを待ってる動物」になっていた。
その瞬間だった。
頭の奥が、バチン、と弾ける感じがして、
体全体が痙攣した。
「……っあ、あ、だめ……だめだって……」
自分でも声が震えているのが分かった。
両足が勝手に突っ張って、膣の奥がきゅうって縮む。
頭がグラグラする。
呼吸が、うまくできない。
なのに、
「もっと……もっと……」
指が勝手に動く。
気づいたら、視界がぐにゃぐにゃになって、
天井の明かりが滲んで見えた。
そのまま、意識がふっと消えた。
気がついたら、私はベッドの上で、
白目をむいて、口を半開きにしたまま、
両手が下半身をまさぐった姿で固まっていた。
「あれ……? わたし、何分、気を失ってたんだろう……」
パンツはぐっしょり濡れていて、
自分の指からは、ぬるぬるした愛液の匂いがした。
足の付け根がまだピクピク痙攣している。
呼吸が浅くて、全身がじんじんしていた。
私のオナニーは、もう「ただの快楽」じゃなかった。
もはや、自分でも制御できない“危険な領域”に踏み込んでいた。
でも、その怖さよりも――
「また、あの感じが味わいたい」
そう思ってしまった。
数日後。
私はまた、同じようにベッドで一人になる。
スマホの動画は必要なかった。
もう、イメージだけで濡れるようになっていた。
クリトリスを擦る。
乳首を摘む。
膣の中に指を入れて、
「…っ、あ……っ」
声が勝手に出る。
“あの瞬間”が近づくと、怖い。
でも、やめられない。
むしろ、その恐怖すら、興奮に変わっていく。
私は今日も、
また「意識が飛ぶまで」
自分の指で追い込んでいく。
全身がビクビクと震え、
足が突っ張り、
最後は白目をむいて、
真っ白な世界でイキ続けた。
「オナニーで気絶する女」
それが、私の正体。
誰にも言えない、
でも、絶対にやめられない。
私の“生きてる証”――
それが、
失神オナニー
なんだと思う。