彼女が家に泊まるようになって、いろんな生活感を見せてくれるようになった。
すっぴん、髪を結ぶ姿、洗面所で口をすすぐときの横顔――
そういう何気ない瞬間に、無防備な色気があって、俺は毎回ドキッとしてた。
だけど、一番やばかったのは、
脱いだ下着と一緒に置かれていた、おりものシートだった。
最初に目にしたのは、偶然だった。
風呂に入ろうと洗面所に向かったとき、床に落ちていた白いもの。
ティッシュかと思って拾おうとした瞬間、微かに湿っていて、それが何かすぐにわかった。
シートの中央には、透明というよりはやや乳白色の染み。
彼女の膣から直接にじみ出たものが、そこに染み込んでいた。
思わず息を飲んだ。
顔を近づけて、匂いを確かめる。
わずかに甘く、生あたたかいような湿った匂いが、鼻の奥までゆっくり入り込んできた。
その瞬間、股間が一気に張りつめた。
理性を止められなかった。
自分の部屋に戻って、ズボンを下ろしながら、さっきのオリシーを鼻に押し当てた。
布越しに伝わるわずかなぬめりと、そこに染み込んだ体温の残り香。
顔を近づければ近づけるほど、彼女の体そのものに触れているような錯覚に陥る。
「…っく、やべ……」
手のひらに伝わる熱と、自分の鼓動が同期するように速くなっていく。
もう、どうしようもない。
オリシーを顔に押しつけたまま、震える手で擦り上げる。
「……くそ、こんなので……」
そう思いながらも、脳裏には彼女の表情や息遣いが鮮明に浮かぶ。
彼女の膣から溢れた、その痕跡を自分が今、吸い込んでいるという事実に、背徳感と快感が入り混じって……限界はすぐに来た。
射精の瞬間、オリシーにまで声が漏れそうになるのを押し殺した。
ティッシュで拭いたあと、そっとオリシーをポケットに戻した――そのつもりだった。
けど、翌朝。
彼女が無言で俺の部屋に入ってきて、ベッド脇のゴミ箱を覗き込んだ。
「……これ、私のじゃん」
詰まったような声でそう言って、彼女はそのままゴミ箱から使用済みのシートをつまみ上げた。
まだ、匂いが残っていたかもしれない。
それどころか、精液の跡まで付いていたかもしれない。
「……最低、だね」
でも、怒鳴られはしなかった。
ただ静かに、それだけを言って彼女は洗面所に戻っていった。
それから数時間後。
シャワーを浴びて戻ってきた彼女が、俺の机の上にそっと一枚、新しいオリシーを置いた。
何も言わず、目も合わせず。
でもそれが「黙認」のサインだってことは、バカな俺にもすぐにわかった。