深夜0時過ぎ。
「暇?ちょっとだけ話そ」って、通話リクエストが届いた。
相手は沙耶。
大学のゼミで知り合った、恋人でもセフレでもない、けど妙に気になる存在。
ふだんから、やたら声が色っぽくて、
LINEのボイスメッセージですら反応してしまうこともあった。
その日の通話も最初は雑談だった。
でも途中で、彼女が言った。
「さっきお風呂上がったばかりでさ……化粧もしてないし、顔は映したくないんだよね」
そう言って、画面に映ったのは彼女の片耳だけ。
白くて小さい耳たぶと、濡れた髪が首筋に垂れていて、なぜか無性に興奮した。
「……このまま喋るだけでも、いい?」
「耳しか映ってないぞ」
「それでも、見てくれるでしょ。……声、好きなんでしょ?」
ビクッとした。図星すぎて何も返せなかった。
「……ねぇ、こういう声で囁かれるの、弱いんでしょ?」
彼女の声が、マイク越しに低くゆっくりと耳元をなでるように響いてくる。
「触っていいよ。私のこと想像しながら」
その一言で、手が勝手に動いた。
ズボンの中に指を滑らせ、彼女の耳を見ながら自慰を始める。
「どんなふうに触ってるの……? くちゅって音、聞かせて」
彼女はあえて喋るスピードを落とし、
舌を耳元で這わせるように、ゆっくり言葉を重ねてきた。
「……んっ、私も……今、ちょっと濡れてきたかも」
「クリ、触ってないのに……声出そう……」
目の前には“耳”しか映ってないのに、
声だけで想像がぐるぐる暴走する。
「我慢しないで……イって……私の声で、射精して」
耳の中に直接射し込まれるようなその声に、
身体が一気に熱を帯び、腰が跳ねて、
画面の前でビクビクと果てた。
終わったあと、しばらく沈黙が流れた。
「……あんた、変態だよね。耳だけでイケるなんて」
「……誘ったのは、そっちだろ」
「ふふ。……またしよっか。耳だけで、どこまで出来るか」