アプリで知り合ったゆかとは、最初からテンポが早かった。
顔出しなし、プロフィールはほぼ空欄。
でもメッセージを送ったら、3通で「じゃあ会う?」と返ってきた。
駅前で落ち合ったとき、予想外に可愛かった。
大人しめの服装、伏し目がちで、あまり喋らない。
それでも、すぐに「どこ行く?」と聞くと、
「ホテルでいいよ。ごはん、別にいいから」
言葉が軽すぎて、逆に身構えてしまった。
部屋に入っても、彼女はスマホをいじったままベッドに腰かけてた。
そのままキスをすると、抵抗はなかった。
Tシャツを脱がせると、黒の下着。ブラの中には想像以上のボリュームが詰まっていた。
「あんま喋んないんだね」
「うん。こういうの、会話いらないって思ってる」
それが“遊び慣れてる”ということかはわからないけど、
パンツを脱がせると、すでに濡れていたのは事実だった。
「……ゴム、ある?」
「一応持ってるけど……使わない?」
「任せるよ。どっちでもいい」
その“どっちでもいい”が一番怖かった。
でも身体は止まらず、そのままナマで挿れてしまった。
膣内はぐちゅぐちゅと音を立てて、
反応の薄い彼女が腰を揺らすたびに、締まりだけは異常によかった。
「中、出そうかも……」
「いいよ。中で」
一言だけ、それも目を合わせずに言った。
果てたあと、俺が洗面所に行って戻ってくると、
彼女はベッドに仰向けで寝たまま、スマホを眺めていた。
「連絡、またしていい?」
「……うーん、わかんない。気分」
その日、ホテルを出てからメッセージを送ったけど――既読はつかず、
3日後にはアカウントごと消えていた。
あれがなんだったのか、今でもわからない。