放課後の台所、息子の親友と混ざり合う午後の匂い
もう、彼が玄関のチャイムを鳴らす音を聞いても、動悸なんてしなくなった。 「おばさん、喉乾いた。麦茶ある?」 勝手知ったる様子でリビングに入ってくるマサト君の、少し日焼けした首筋。そこに、先週私がつけた歯型の痕が薄く残って … 続きを読む
もう、彼が玄関のチャイムを鳴らす音を聞いても、動悸なんてしなくなった。 「おばさん、喉乾いた。麦茶ある?」 勝手知ったる様子でリビングに入ってくるマサト君の、少し日焼けした首筋。そこに、先週私がつけた歯型の痕が薄く残って … 続きを読む
……結局、今夜も帰る場所はここしかない。 駅前のネットカフェ、鍵付き個室の302号室。タバコのヤニと芳香剤が混ざったような、あの独特の澱んだ空気。 スマホの画面に通知が飛ぶ。掲示板でやり取りしていた「客」からの、合流の合 … 続きを読む