駅前のロータリーは、コンビニのネオンが濁った夜気に浮かんでいた。
ひとりきりで煙草を吸っていると、足音がふたつ、こちらへと向かってくる。
最初に視界に飛び込んできたのは、キャミソールと短パンに、素足にローファーという装い。
真っ直ぐな黒髪を肩で切り揃えたその少女は、見た目よりもずっと大胆な声で口を開いた。
「おっそ〜、ねえ、ほんとに泊まるんだよね? ラブホ」
その横には、もう一人。
ユナとは対照的に、小さくて儚げな印象の少女が、視線を足元に落としたまま立っていた。
顔を上げたその目は、まるで捕らわれた動物のような揺らぎを宿している。
「ミナ、紹介するね。今日、いっしょに泊まる子」
俺は答えを返す前に、彼女たちの距離に呑まれていた。
顔が近い。匂いが近い。
キャミの奥からわずかに滲む柔らかな石鹸と、もう一つ、微かに汗と何か甘い匂いが混ざった匂い。
ユナが、くすっと笑った。
「駅のホームでちょっとやってきたから……ミナ、まだ濡れてるかも」
冗談とも、本気とも取れないその言葉に、ミナがぴくんと肩を揺らす。
まるでスイッチが入ったかのように、体が反応していた。
ホテルまでは歩いて五分。
その間、ユナは俺の腕に絡みつき、ミナは少し後ろを歩いた。
三人の間にあるのは、明確な名前も関係もない。ただ“今夜”という共有された時間だけだった。
ラブホテルの明かりが、じっと俺たちを待っているように見えた。
ラブホテルの部屋に入った瞬間、少女たちはまるで馴染んだかのようにベッドの上へ崩れ落ちた。
「ここ、きれいだねー。ミナ、ほら、こっち来て」
ユナはベッドに座りながら、ミナの手を取って引き寄せる。ミナは躊躇いながらも、その細い腰を沈ませた。
テレビにはミュート状態のアダルトチャンネルが映っている。ぼやけたピンク色の光が室内を染める。
ユナが俺のほうに顔を向ける。
「さっきから、見てるよね。わたしたちのこと」
俺は無言のまま頷いた。その時点で、もう理性の手綱は弱まっていた。
ユナがキャミソールを脱ぎ、中からのぞく肌が、場違いなほどなめらかだった。
「ミナ、ちゃんと見て。ほら、エッチなことって……最初は、こうやって優しく触るんだよ」
俺の手を取り、ミナの太腿の上にそっと導いた。少女の肌が、ほんのりと汗ばんでいる。
ミナの瞳が震える。口元がわずかに開いた。
始まりの合図は、部屋の鍵が「カチリ」と閉まる音だった。
ユナは積極的だった。ベッドの中央に身を投げ、キャミを脱ぎ捨てる。
短パンの下に着けていた下着は黒のレースで、サイズが少し大きく見えた。
「ねえ、脱がせて。そういうの、好きなんでしょ?」
俺が手を伸ばすと、ユナは自分の胸を軽く押し上げて見せた。
「……ミナも見て。こういうふうにされると、気持ちいいんだよ」
ユナの指が、自分の下腹部へと滑っていく。下着の隙間から指が忍び込むと、ぬるりと音がした。
「ほら、聞こえる?」
ミナが一瞬、息を呑む音がした。その視線が、ユナの指の動きに吸い寄せられている。
俺はユナの足を開かせ、指をそっと膣口に添えた。
ぬるついた愛液がすでにあふれている。舌を伸ばすと、ユナが喉の奥で甘く喘いだ。
ミナが、小さな声で囁いた。
「……すごい、音……」
それは初めて彼女が発した、欲を滲ませた言葉だった。
ユナは余裕の笑みを浮かべながら、ミナを隣に座らせた。
「次はミナの番だよ。……やってもらいな?」
ミナは拒絶の意思を込めて首を振るが、ユナがそっと耳元で囁いた。
「大丈夫。最初は……気持ちいいだけだから」
俺はミナの手を取り、そっと太腿にキスを落とした。
ミナの身体がびくんと跳ねる。抵抗ではない、戸惑いの震えだった。
スカートの中に手を差し入れると、まだ濡れていない。だが肌は熱を帯びていた。
俺はローターを取り出し、下着の外から軽く当てた。
「っ……ん……や……」
小さく、か細い声が漏れる。
ユナがにやりと笑い、ミナの髪を撫でる。
「ほら、ミナ……声、出てるよ……」
ローターの振動が彼女の中心を撫でるように這う。
数分後、ミナの下着は蜜で濡れ、太腿には筋が垂れ始めていた。
ユナとミナ、ふたりを並べてベッドに座らせる。
ユナは舌を絡めるキスをねだり、ミナはじっと俺の目を見つめたまま、じわじわと股を開いた。
ユナには正常位で突き上げる。
蜜が溢れる膣内は、ぬちゅ、ぐちゅと音を立てるたびに、甘い吐息と混ざる。
「やば……出る……ユナ、っ……」
「いいよ、奥に、いっぱい……来て……」
ミナにはバックで、初挿入。
「いた……ぃ……」と呟いた後、涙を滲ませながら、身体が震えるほどに締めつけてきた。
中で跳ねるたびに、絶頂の波が繰り返される。
何度も出して、何度も入れて、気がつけば三人で抱き合っていた。
「わたしたち、もう戻れないね……」
ユナのその言葉に、ミナも小さく頷いた。
カーテンの隙間から差し込む朝の光が、まだ湿ったシーツを照らしている。
三人の身体は互いに絡まり、熱の残滓だけが空気を揺らしていた。
ミナは俺の胸の中で静かに眠り、ユナはベッドの端で煙草をくゆらせている。
「また、来るよ。ミナも……わたしも」
ベッドの上、淫靡に散った制服とローター。
あの夜は、単なる逃避ではなかった。
少女たちの帰る場所は、もうここなのかもしれない。
いや、それを望んでしまったのは、俺のほうなのかもしれない──。
