ずっと、都合のいい親友でいられると思ってた。 酒の勢いで彼の部屋のベッドに転がったときも、まだ冗談を言える余裕があった。 でも、彼の手が私の膝裏を割って、太ももの内側の柔らかい肉を強く掴んだ瞬間、空気が生物の交尾のそれに変わった。
「……っ、……やめなよ、……っ」
拒絶の言葉は、重なった唇に吸い込まれて消えた。 彼が吐き出す息は、ビールとタバコの入り混じった、ひどく雄々しい匂いがした。 ジーンズを力任せに引きずり下ろされる。 タイツの中で一日中密閉され、自分の熱でふやけきった股ぐらが、冷たい空気に晒された。 その瞬間、自分でも顔を背けたくなるような、蒸れた皮膚と粘膜が発酵したような、ツンと鼻を突くメスの獣の匂いが室内に充満した。
恥ずかしさで足を引き閉じようとしたけど、彼の膝が割り込んでくる。 「……っ、……あ、……っ、……ん、……」 彼の手指が、愛液でひたひたになったひだの隙間を、無理やり抉るように割り開いた。 ピチャ、……じりり。 潤滑を通り越して、粘膜同士が吸い付いては剥がれる、重たくて耳障りな音が響く。 彼の指先が、クリトリスの皮の裏側に溜まっていた、白くネバつく恥垢を容赦なく掻き出した。
「……っ、……ねえ、……っ!」
彼が剥き出しのまま、私の一番奥を突き破った。 ゴム越しじゃない、粘膜と粘膜がダイレクトに衝突する、焼けるような摩擦。 ぐちゅり、ぱちん、……っ、……っ! 私の体液と彼の先走りが、激しいピストンで泡立ち、白い飛沫となってシーツに飛び散る。 一突きごとに、内臓の配置が書き換えられるような、逃げ場のない鈍痛と快楽。 友達だと思っていた彼の顔が、汗を撒き散らしながら、ただ私を蹂躙するオスにしか見えなくなる。
「……あ、……っ、……だめ、……っ、……あああああ……っ!」
脳が揺れるような衝撃のあと、彼は私の奥深く、子宮の入り口を叩くようにして、熱い塊をぶちまけた。 ドクン、ドクン、と脈打つ振動とともに、大量の精液が私の中に侵入してくる。 括約筋が痙攣して、その白濁した熱を必死に飲み込もうとして、ギュンギュンと締め付けた。
終わったあとの、あの嫌な静寂。 「……ごめん。出すつもり、なかった」 彼の掠れた声。 腹の底には、まだ彼の精液が、生ぬるい塊となって溜まっているのがわかる。 重たい。 まるで毒を流し込まれたような、得体の知れない不安がじわじわとお腹の中に広がっていく。
シャワー室で、私は便座に座り、自分の指を奥まで突っ込んで掻き出した。 びちゃ、……っ、じゅる。 出てくるのは、彼の白濁した精液と、私の濁った愛液、それに溶けかかったカスの汚れが混ざり合った、ドロドロした塊。 指先から立ち上る、あの生臭い男の匂い。 「……最悪、……っ」
次の日、薬局で買った高いアフターピルを、水なしで飲み込んだ。 喉を通る錠剤の苦みが、昨夜の粘膜の熱を思い出させて吐き気がした。 友達には戻れない。 お腹の奥に残ったあの中出しの生々しい違和感と、消えない男の匂い。 ただの友達だったはずの彼に、中まで白く汚された、取り返しのつかない一晩の体験。