「そっちが忘れようとしてても、あたしは、まだ…あんたに見られたいって思ってる」
別れて半年。私は今でも、元彼のことを忘れられない。
でも、ヨリを戻したいとかじゃない。連絡も取りたくないし、会いたいわけでもない。
ただ――見てほしい。
今の私のカラダ、どんなふうに喘ぐのか。どんなふうに指を動かして、どんな声でイくのか。
それを知って、少しでも悔しがってくれたら、それでいい。
あの日、私はスマホをスタンドに固定して、ベッドの上に座った。
着ていたのは、元彼が「それ着てる時の〇〇が一番エロい」って言ってくれた黒のランジェリー。
髪は少しだけ巻いて、リップも塗り直して。でも、顔は写さない。
あくまでカラダと喘ぎ声だけで抜いてもらう、そういう映像。
カメラをセットしたあと、私は脚を開いた。
ショーツの布越しにすでにじんわり濡れていて、触るたびに「くちゅ…」っと音がした。
「〇〇くん…見えてる? いま、あんたのこと思いながら…オナニーしてるの」
ショーツのクロッチ部分をずらして、バイブをそっと当てる。
「んんっ……っ、これ、前にホテルで一緒に買ったやつ…覚えてる?」
バイブのスイッチを入れると、ぶるぶると振動が膣口を揺らす。
「やば……久しぶりだから…くる、奥まで……」
愛液が伝って、太ももにしずくが垂れていく。
私はそれを指で掬い、カメラに近づけて舐めた。
「ねぇ、今のあたし、エロくなったと思わない? あんたと別れてから、もっとエロい女になったんだよ?」
バイブを中に挿れると、「ぬちゅっ」と粘り気のある音が響いた。
「うあっっ…っ、ふぅぅっっ…はぁ、あっ、だめ……きちゃう、イっちゃ…う……!!」
腰を振りながらバイブを突き上げ、何度も「〇〇くん」の名前を呼びながら絶頂。
撮り終えた動画は、3分34秒。
確認再生したとき、自分の声と音と顔が映らない代わりに、やけに濃厚な“女”だけがそこにあった。
その夜、私は動画を送信した。
メッセージは一言だけ。
「これで抜けたら、ちゃんと報告してね」
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