私の人生の歯車が大きく狂い始めたのは43歳の誕生日を過ぎた頃だった。
旦那と別れ、一人暮らしを始めたばかりの頃だ。
子どもたちも独立して家を出て行った。
突然訪れた一人の生活に、夜が長く感じられるようになった。
寂しさと虚無感が押し寄せる夜が増えたのだ。
そんなある日、私は何気なくフリーマーケットをぶらついていた。
古道具や骨董品の山に埋もれるようにして、一つのこけしが目に飛び込んできた。
普通のこけしとは違って、デザインはモダンで洗練されていた。
まるで女性の肌を想起させるような丸みを帯びたフォルムに、私はなぜか惹かれた。
自宅に戻って部屋に飾ってみたものの、そのこけしは何だか私を見つめているような気がして落ち着かない。
そしてその夜のことだ。欲求不満がピークに達し、体の奥底から湧き上がる熱情に耐えられなくなった。
私は普段オナニーには小型のバイブを使っていたが、その日は運悪く電池が切れてしまっていた。
その時ふと目に入ったのがそのこけしだった。
私は我を忘れ、こけしの滑らかな表面に指を這わせた。ツルツルとした感触が妙に心地よく、一瞬で理性が吹き飛んだ。
私は風呂上がりの火照った体のままベッドに倒れ込み、こけしを手に取った。
下着を脱ぎ捨てると、すでに私のあそこは少し濡れ始めていた。
震える手でこけしの先端を私の濡れた割れ目に当ててみた。そしてゆっくりと押し込んだ。
予想外にも、それはしっかりと奥まで入り込んだ。硬いけれど決して痛みではなく、むしろ体の芯がゾクゾクするような快感が駆け巡った。
私は片手で胸を揉みしだきながら、腰をクイクイと動かし続けた。
まるで自分自身が獣になったかのように本能的な動きで快楽を追い求めた。
そしてついに、
「イく……やばい……っ」
と自分でも驚くほど大きな声を上げながら絶頂に達した。
頭が真っ白になり、全身が痙攣するように震えた。
絶頂の余韻に浸りながら、私はこけしを持ったまましばらく動けなかった。
その感触と快感が忘れられない。
それ以来、そのこけしを見るたびに私の中で再び欲望の炎が燃え上がるようになってしまった。
今ではこけしが私の秘密の道具となっている。
そして私は確信している。
女という生き物は、どんな年齢になっても「ひとりの時間」が必要なのだと。
そしてその時間こそが最も大切な時間なのだと。