「……怖いかも」
ベッドの上で、彼女が言った。
シャワーを浴びたあと、部屋の明かりは間接照明だけにしていた。
体を拭いたタオルの香りが、まだ肌に残っていた。
「やめる?無理しないで」
俺はそう言いながら、心の奥で葛藤してた。
彼女は、今日が初めてだ。
そう言っていた。
震える肩。
ぎこちない呼吸。
それでも彼女は、自分からキスをしてきた。
「大丈夫。……〇〇くんなら、大丈夫だって、思うから」
その言葉に、俺の理性が……
ほんの少し、音を立てて崩れた。
彼女の身体は、小さくて、白くて、
俺の指先に触れるたび、ピクピクと震えた。
「……あっ……やだ……くすぐったい……」
可愛い声だった。
胸元に唇を這わせながら、
俺は彼女の目を見なかった。
見たら、止まれなくなるのが怖かったから。
脚を開かせたとき、
彼女の太ももがきゅっと閉じられて、
震えながら「……ちょっと、痛いかも」って言った。
「無理だったら、すぐやめるから」
口ではそう言った。
でも、俺の身体は……もう、限界だった。
挿れた瞬間、
彼女が「ひっ……」と声を漏らした。
狭い。
信じられないくらい、キツかった。
熱くて、濡れてるのに、
奥の方がぎゅっと閉じてて──
「あっ……待って……ちょっと、動かないで……っ」
彼女の声が苦しそうで、
でも俺は、腰を止められなかった。
「ごめん……無理、ちょっとだけ……」
そう言いながら、
少しずつ動かし始めた。
彼女の眉が歪んで、
口元が震えて、
それでも、「大丈夫、頑張る……」って言った。
その健気さが、逆に──俺を興奮させた。
最低だって、わかってる。
痛そうにしてるのに、
俺はその反応に、興奮して、
もっと奥まで、突き上げたくなった。
「……あっ……いた……っ、けど……なんか……」
声が途切れた。
狭い奥に、ゆっくり押し込むたび、
彼女の声が、変わっていった。
「んっ……あっ……なに、これ……」
それでも、俺の方が早かった。
最初からギリギリだった。
耐えきれなくて、
数分も経たないうちに──
「……イきそう……ごめん……!」
「えっ……?う、うん……!」
彼女が困惑してるのを見ながら、
俺はそのまま彼女の中で、果てた。
あとで、「痛かった?」と聞いた。
彼女は笑って、「ううん、でもビックリした」って言った。
俺は笑えなかった。
“ちゃんとする”って言ったくせに、
自分の欲望だけで突っ走ったこと、
わかってたから。
でも、
彼女がシャワーを浴びてる間──
俺は、さっきの感触を思い出して、
もう一度、勃起してた。
最低だ。
それでも、また抱きたいと思ってしまった。
「大丈夫」なんて、もう言えない。
あの夜から、
彼女の身体が忘れられない。
優しくしようとして、
優しさで興奮して、
結局、
自分の欲望が一番強かったって──
そんな“最低な自分”を、
俺は今も、許せずにいる。