夜10時過ぎ。
帰ってきてシャワーを浴びて、冷蔵庫のビールに手を伸ばして、やめた。
疲れが残ってる感じがしてた。腰とか、目の奥とか。
でも下半身だけは、まだ“終わってない”感覚が残ってた。
ベッドに横になって、スマホを手に取った。
AVアプリでもなく、エロ漫画でもなく、今日は「文章」にした。
出会い系掲示板の奥の方、晒されないように自分でURLを記録してるブログ。
タイトルは、「レイプされた話を、淡々と書きます」。
一文目に「比喩は嫌いなので使いません」と書いてあった。
その時点で、何かがスイッチ入ったのがわかった。
その子は、19歳だったらしい。
先輩に呼ばれて、アパートに行って、断りきれなくて、最初からあきらめてたって書いてた。
読んでるうちに、スマホの画面から目が離せなくなった。
俺の右手が、パジャマのゴムを下げて、勝手にちんこを出してた。
特別デカいわけじゃないけど、もう張ってて、赤みがあって、少し濡れてた。
文章は淡々としてた。
「足を開いて、シャツがめくれた」「クリトリスが少し痛かった」
「2回目で、膣の奥に出された」
俺は、その文字列を読むたびに、画面の中で“そこ”に入っていく感覚になった。
ちんこの先が、読みながらじゅっと熱を帯びてくる。
でも、興奮っていうより、切ない感じだった。
その子は、最後にこう書いてた。
「それからは、抱かれるたびに、“許される気がして”濡れます」
その文を読んだときに、もう限界だった。
射精した。
ティッシュが間に合わなくて、お腹にそのまま出た。
でも、それ以上に──泣いてた。
本当に、泣いてた。
泣きながら、「ありがとう」って呟いてた。
あの子にじゃなくて、この文章に。
多分、俺が本当に求めてたのは、エロでも快感でもなくて、
“誰かの体温が残る記録”だったんだと思う。
スマホを伏せて、天井を見ながら、ため息をついた。
「抜いたあと、泣く日が来るなんてな……」
でもその夜は、不思議とよく眠れた。