俺は昔から、匂いに敏感だと思う。
香水とか、シャンプーの香りとか、そういうのじゃなくて――生っぽい、人の「体の匂い」に反応する。
特に、それが「彼女」のものだったら、もう理性なんか残らない。
その日も、彼女がうちに遊びに来てた。映画を観ながらくっついて、ちょっとキスしたり、肩に頭をのせてきたり、俺の太ももを軽くさわったり。いつもみたいに、エロい雰囲気になりそうでならない空気だった。
「トイレ借りるね」
彼女がそう言って席を立ったとき、俺はちょっとムラムラしてた。
――やりたい。でも、タイミングが掴めない。
そのあと、彼女が戻ってきた時、なぜか俺の脳に一瞬、変な考えが浮かんだ。
「……今、トイレ、どうなってるんだろ」
興味半分、変態半分。
俺はそっと席を立って、彼女が出たばかりのトイレに入った。ドアを閉めた瞬間、空気が違った。ほんのり温かくて、こもった感じがある。そして、鼻にくるのは――彼女の残り香。
消臭スプレーで薄れてるけど、完全には消えてない。
女の人の排泄の匂い。アンモニアとかじゃない、もっと生臭くて、下着の中にこもったような匂い。あの甘くて湿った香りが、まだこの空間に漂ってる。
俺は、完全にスイッチが入った。
パンツの中で膨らみ始めたのが、はっきり分かる。トイレの個室で、彼女がさっき座ってた便座に、そっと腰を下ろしてみた。
「ここに、さっきまで……」
彼女の温もりがまだ残ってる気がした。想像が膨らむ。スカートをまくって、パンティーをずらして、腰を浮かせながらしゃがんだ彼女の姿――。
匂いが脳を直撃して、俺はそのまま、ズボンの前を下ろして、自分を握った。
「はぁ……やば……」
刺激が強すぎた。あっという間に、パンパンに張りつめた。頭の中は、彼女の膣、パンティー、座った便座、湿った匂い、それしかなかった。
「なにやってんの……?」
不意にドアの向こうから、彼女の声。
ヤバい、と思って反応する前に、ドアが開いた。鍵、かけ忘れてた。
俺はトイレの中でズボンを下ろして、片手で勃起したまま固まっていた。
彼女は数秒無言のあと、じっと俺の顔を見て、ため息をついた。
「……私の匂いで、オナニーしてたの?」
「ご、ごめん……」
何も言えなかった。恥ずかしさよりも、バレたことの衝撃で頭が真っ白だった。
でも彼女は、意外なことを言った。
「……私も、ちょっと匂い残ってるか気になってた」
そう言って、彼女はトイレの中に入ってきた。
「……変態だね。でも……ちょっと嬉しいかも」
そのまま、しゃがんで俺のものに指を絡めてきた。
「これ、私の匂いでこんなに硬くなってたの?」
彼女の手が動く。俺のを扱きながら、顔を寄せてくる。
「中、見たい?」
「え……?」
彼女はスカートの中に手を入れて、パンティーをずらした。ふわっと、さっきと同じ匂いが立ち上がる。
「ここから出た匂いで、興奮してたんでしょ?」
そう言って、彼女は俺の前に膝を開いたまましゃがんで、パンティーを半分脱いだまま腰を浮かせた。
「ここに……入れる?」
耐えきれず、俺は立ち上がって、彼女の足を持ち上げるようにして、膣口に亀頭をあてた。
ぐちゅっ……と、入り口が押し広げられる。
「うっ……あっ、ん……っ」
湿ってて、熱くて、ちゅるっと吸い込まれるように根元まで入った。
「ちょ、すごい……は、入ってる……」
彼女の膣がぴったり絡みついてくる。座ったままの体勢で腰を動かすと、トイレの狭い空間に、水音と吐息が反響する。
「んんっ……トイレで……エッチ、してる……っ」
彼女の声も、だんだん溶けてくる。奥まで届くたびに、小さく喘ぎながら、俺の肩に爪を立ててくる。
「やば、イきそう……中、出していい……?」
「うん……出して……私の中に……」
その言葉に、限界を超えた。
ドクッ、ドクッと何度も脈打つように、中に精液を吐き出した。彼女の膣がギュッと締まって、全てを受け止めてくれるのが分かった。
抜いた瞬間、精液が少し垂れて、トイレットペーパーで拭きながら彼女が笑った。
「ねぇ、これから私、わざと匂い残すようにしよっか?」
その言葉で、また少し勃起しかけた。
この日以来、俺はトイレの残り香に抗えなくなった。