わたし、オナニーが大好きだ。
でも、ただベッドで静かにやるだけじゃ物足りない。――人にバレないように、こっそり、ドキドキしながらするのが、一番たまらない。
今日もそのスリルを求めて、わたしはスマホを握ったまま、部屋のカーテンを少しだけ開けた。外は夕方、マンションの向かいにはオフィスビル。窓際で電話をしているスーツ姿の男性が見える。もちろん、ここからわたしの部屋までは距離がある。普通なら見えないはず…でも、もしこのレースカーテン越しに、動きがわかってしまったら――そんな想像だけで、喉がひゅっと鳴る。
ジャージのウエストをそっと下げると、下着の内側にこもっていた熱気が、ふわっと広がった。今日一日、何度も想像して我慢してたから、もう下着はじっとり濡れてる。指先で触れると、ぬるんとした感触がすぐに迎えてくれて、腰がわずかに浮いた。
「あ…っ…」
声を殺しながら、足を少し開く。視線は外のオフィスビル。あの人はまだ電話してる。こっちを見てないはずなのに、見られてる気がして心臓がばくばくする。
クリをそっとなぞると、指先に脈打つみたいな震えが伝わってくる。わたしの息も自然と速くなって、視界の端がじわっと熱くなる。腰をわずかに揺らしながら、指を上下に動かすたび、くちゅ、という音が下着の中で小さく響く。――やばい、音、聞こえないよね?
頭の中で、勝手にストーリーが動き出す。
もし…あの人がふと顔を上げて、カーテンの隙間からわたしの手元を見たら…?
もし…スマホで写真を撮られて、それを送りつけられたら…?
現実じゃないのに、想像が想像を呼んで、指が止まらなくなる。
腰を反らすと、下着が食い込んでクリに刺激が増す。たまらなくて、下着を片手で横にずらすと、ぬるっと空気に触れる感覚が広がった。あそこから、とろっと透明な液が垂れて、太ももに小さく線を描く。それを指で拭って、そのままクリに塗りつけると、電気みたいに腰が跳ねた。
「んっ…くぅ…」
吐息が喉に絡む。声を押し殺すたび、余計に敏感になっていく。外の景色はもうほとんど見えてない。わたしの意識は指先と下腹部に全部集中して、時間の感覚すら溶けていく。
右手の指二本をゆっくり中に入れると、熱くて柔らかい感触がじゅわっと包んだ。中はもう、何度も夢想でかき混ぜたせいで、形がわからないくらいとろとろになってる。入れた瞬間、きゅっと締まって、抜くのが惜しくなる。指を曲げて浅く突くと、そのたびに奥がひくっと反応する。
クリを中指で擦りながら、もう片方の手で乳首をつまむ。シャツ越しなのに、すぐに固くなって、軽くひねると「ふぅっ…」と声が漏れる。息を吸うのも忘れて、ただ全身を小さく震わせながら、波がくるのを待つ。
頭の奥で何かがぱちっと弾けた瞬間、腰が勝手に突き上げるみたいに浮いて、指が止まらない。
「んっ…あっ…あっ…!」
もう、外とか音とか考えられない。ただ、下腹部を中心にした熱が全身に広がって、爪先から頭まで全部が溶ける。
絶頂の波が収まっても、まだ指は中にある。名残惜しくて、ゆっくり引き抜くと、糸を引くみたいに透明な液が繋がって、光を反射する。その艶を見ただけで、また少し疼く。
足を閉じて膝を抱えたまま、カーテンの隙間からもう一度外を見る。さっきの男性はいなくなっていた。――もしかして、途中で気づかれてたのかもしれない。
それを考えるだけで、次はもっと大胆にしてみたくなる。
次は、音楽を流しながら、窓をもう少し開けてみようか。
わたしの中のスリルは、終わらせ方を知らない。